トレーサビリティ用データマトリックスで識別された自動車用アルミニウム部品

【導入事例】フィッシャー社: 自動車産業向けマーキングの強化

フィッシャー社×グラボテック

大手自動車サプライヤーとマーキングソリューションのリーダーの出会い

  フィッシャーグループのロゴ

フィッシャー社は、大手自動車部品サプライヤーです。特に、耐腐食性に優れたチューブ(主力製品)、自動車部品、サブアセンブリの製造で高い評価を得ています。 同社の製品には、堅牢なマニホールド部品、複雑な車体フレーム部品、バッテリーケースなどが含まれており、フィッシャーオートモーティブ社の顧客は安全かつ効率的な車両を製造することが可能になります。
主要情報
会社設立 1986
本社 アッヒェルン・ファウテンバッハ、ドイツ
世界各地の支社・子会社 +50
現在使用されているグラボテックのマシン ミニインライン付きファイバーレーザーF20
グラボテックとの協業 2022年末

フィッシャー社は、以下の3つのコア原則に基づいて事業を展開しています : 

  • 革新 - 継続的な改善を最優先事項としています。
  • 説明責任 - 自社製品開発がさまざまな業界の重要プレイヤーに与える直接的な影響を認識し、考慮しています。
  • 信頼性 - 製品が顧客の業界基準に適合していることを保証します。

これらの取り組みから生まれたのは、業界標準を超える性能と、信頼性と耐久性に優れたソリューションです。

フィッシャー社は、卓越性へのこだわりを持ち続け、10以上の革新賞を受賞しています。現在、数百万台の車両にフィッシャーオートモーティブ社のコンポーネントが使用されています。

電気自動車へのシフトに対応
従来は内燃機関車の部品製造に注力してきましたが、フィッシャーオートモーティブ社は過去2年間、新技術への投資という新たな舵を切りました。
 

その結果、軽量自動車部品業界にとって大きな飛躍となる、新しいアルミ熱間成形生産ラインを導入しました。これは、現在の電気自動車への移行に沿ったものです。

フィッシャー社の挑戦

ダイレクトパーツマーキングによるパーツトレーサビリティの向上

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トレーサビリティ要件への対応

フィッシャーオートモーティブ社にとっての課題は、特にアルミ熱間成形プロセスにおいて、新部品へのダイレクトパーツマーキングを実施することでした。

熱間成形されたアルミ部品一つ一つには、トレーサビリティのため固有のシリアル番号が必要でした。これにより、フィッシャー社は材料の生産地生産履歴を効果的に追跡することが可能になりました。

 

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マーク・シュヴァイザー氏、フィッシャー・グループ事業開発マネージャー

 

“ラベル付けは、当社のコアビジネスであるパイプ製造において、非常に重要な要素です。従来のインクジェット方式は、これまで十分な役割を果たしてきましたが、アルミ熱間成形への移行に伴い、新たな課題が生じてきました。” 
マーク・シュヴァイザー氏、フィッシャー・グループ事業開発マネージャー
 

 

高低差のあるパーツに一定のマーキング

読みやすさの制約

最初、フィッシャー社は刻印機を採用しようとしました。しかし、刻印機は品質や読みやすさに問題があり、市場や顧客から不満が出ていました。一方、顧客はデータマトリックスコードの方が読みやすく、データ容量も大きいため好んでいました。しかし、刻印機でデータマトリックスコードを印字すると、コードの検証や読み取りが難しくなるという問題がありました。

実際、刻印ではコントラストのあるマーキングができないため、コードを正確に読み取り、検証するには、特殊な照明と正確なカメラの位置決めが必要です。

フィッシャー社は、上記の検討結果を踏まえ、より効率的な実装と読みやすいマーキング結果を得るために、レーザー技術を選択しました。

 

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“ラベル付けは、当社のコアビジネスであるパイプ製造において、非常に重要な要素です。従来のインクジェット方式は、これまで十分な役割を果たしてきましたが、アルミ熱間成形への移行に伴い、新たな課題が生じてきました。” 
マーク・シュヴァイザー氏、フィッシャー・グループ事業開発マネージャー

 

生産ライン - 自動車産業

スペースと安全に関する懸念への対応

製造ライン上のスペースが制限されていたため、通常は大型の筐体を必要とするマーキング装置を収容することが課題となりました。

特に、マーキング中の従業員の安全性が懸念されていたため、コンパクトで安全で取り付けが容易なソリューションを見つけることが重要でした。

さらに、レーザーを生産ラインに直接組み込むには、オープンな環境での作業に対応する厳しい安全基準を満たす必要があります。

 

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マーク・シュヴァイザー氏、フィッシャー・グループ事業開発マネージャー

 

“ラベル付けは、当社のコアビジネスであるパイプ製造において、非常に重要な要素です。従来のインクジェット方式は、これまで十分な役割を果たしてきましたが、アルミ熱間成形への移行に伴い、新たな課題が生じてきました。” 
マーク・シュヴァイザー氏、フィッシャー・グループ事業開発マネージャー

 

ダイレクトパーツマーキング用インラインファイバーレーザー

フィッシャー社は、さまざまな形状のマーキングや迅速な製品のカスタマイズなど、顧客の多様なニーズに応えるため、グラボテックに技術協力を求めてきました。

mac-fiber-energy-left

工業用マーキングへの挑戦

ファイバーレーザー

厳しい産業環境下での耐久性を追求して設計された当社のファイバーレーザーは、鋳造アルミ構造と高品質のレンズを採用しています。

そのレーザーソースは、柔らかい金属から硬い金属まで、さまざまな金属に迅速かつ永続的なマーキングを可能にします。

設置は驚くほど簡単! この製品は、どのような取り付け位置でもレーザーの組み込みプロセスを簡略化します。

ファイバーレーザーの詳細情報
マーク・シュヴァイザー氏、フィッシャー・グループ事業開発マネージャー

 

“まさに理想のソリューションです。高速で高品質なマーキングを実現し、データマトリックスのような複雑なグラフィックの再現性も完璧です。” 
マーク・シュヴァイザー氏、フィッシャー・グループ事業開発マネージャー

 

ファイバーレーザーにミニインラインを搭載した自動車マーキング

品質と安全性を確保

ミニインライン

Mini-Inlineは、一体型レーザーマーカー用の高品質保護ノーズです。内蔵カメラシステムを搭載しており、ほぼ100%の精度で全ての印字品質を確実に確認し、手動での品質管理時間を削減します。

その他の利点は次のとおりです : 

  • 制約の多い環境へのシームレスな組み込み
  • レーザービームの遮断やセンサーなど、高度な安全対策を採用することで、部品とミニインラインが正しい位置にあることを確認し、オペレーターと作業スペースの安全性を最大限に確保しています。
  • コストパフォーマンスに優れています。従来のクラス1レーザーステーションよりも安価で、導入前の調査費用もかかりません。
ミニインラインの詳細情報
マーク・シュヴァイザー氏、フィッシャー・グループ事業開発マネージャー

 

“まさに理想のソリューションです。高速で高品質なマーキングを実現し、データマトリックスのような複雑なグラフィックの再現性も完璧です。” 
マーク・シュヴァイザー氏、フィッシャー・グループ事業開発マネージャー

 

簡単な組み付けと効率的な運用

ミニインラインとファイバーレーザーシステムは、大型のステーションが不要なため、広い安全スペースを確保する必要がありません。 レーザー照射やマーキング時に発生する煙や粒子を除去するため、オペレータは安全に作業することができます。さらに、コンパクト設計により、作業スペースを有効活用できます。
 

データ交換プロセス

レーザーマーキングマシンとプラント制御ソフトウェア間でのデータ交換は、以下の手順によりスムースに行われます : 

  1. マーキングするデータが受信されます
  2. マーキング検証がPLC/プラントソフトウェアに送り返されます
  3. カメラがデータマトリックスコードを読み取り、合否メッセー ジを表示します
グラボテックのドイツ営業担当者 ルネ・フィックス

“ミニインライン搭載のレーザーが、フィッシャー社のプロジェクトに最適であることはすぐに明らかになりました。彼らのチームも、これまでに想像していなかった可能性を拓くこのコンセプトに、大きな感銘を受けました。

グラボテックのドイツ営業担当者 ルネ・フィックス

フィッシャーオートモーティブ社の統合プロセス

フッシャー社の生産ラインへのソリューション導入は、グラボテックチームの専門知識により、順調に進みました。グラボテックチームは技術的な問題を迅速に解決し、安定稼働を実現しました。導入にあたり、フッシャー社側では以下の作業が必要でした : 

  1. グラボテック・チームに連絡し、要件と課題について話し合いました。
  2. 徹底的にマーキングとラベリングテストを実施しました。
  3. グラボテックが提供する無料のフィージビリティスタディ (実現可能性調査)を活用しました。
  4. 顧客からマーキングサンプルの承認を得ました。
  5. グラボテックの協力を得て、最終決定したソリューションを生産ラインに導入しました。
ファイバーレーザーとミニインラインを使ったアルミニウムパーツのIDマーキング

フィッシャー社 - グラボテックの新たな章

現在、フィッシャー社はマーキング工程を生産ラインの前工程に組み込むことを計画しており、これにより、原材料へのダイレクトマーキングや生産初期段階でのマーキングが可能になります。

現在のテスト段階では、製品が追加工程を経てもマーキング品質が非常に高く、非常に有望な結果が出ています。

フィッシャー社は、グラボテックの専門知識と革新的なソリューションの導入により、部品マーキングの課題を克服しました。
 

マーク・シュヴァイザー氏、フィッシャー・グループ事業開発マネージャー

“グラボテックの提案は、私たちの期待を上回るものでした。すぐに課題を理解し、最適な提案とソリューションを提示してくれました。

マーク・シュヴァイザー氏、フィッシャー・グループ事業開発マネージャー


グラボテックは、お客様の成功を支援します。

お客様の特定のニーズに合わせ、最適なソリューションを提案します。

 

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